葉酸は、ビタミンB群の一つです。赤血球の形成を助ける働きや、胎児の正常な発育をサポートする働きがあり、カラダにとって大切な役割を担っています。性別や年齢に関係なく、不足しないように摂取したいビタミンです。
また、葉酸はタンパク質の代謝にも深くかかわっています。葉酸が不足すると、細胞の中の必要なタンパク質のでき方が悪くなったり、タンパク質の新陳代謝がスムーズに運ばなくなります。特に細胞分裂をくりかえす妊娠期には特に必要な栄養素であり、妊娠を希望されている方は妊娠前から葉酸を摂取しておく必要があります。
なぜ妊娠前や妊娠中に葉酸が必要?
葉酸は、新しい赤血球を作ったり、妊娠初期の活発な細胞分裂時に遺伝情報に関わるDNAの合成をしたり、胎児の発育にとって必要な働きをする栄養素です。
妊娠初期は、胎児の細胞分裂がさかんに行われます。葉酸が不足すると新生児障害のリスクが高くなる為、リスクを減らすために重要な役割を持つ栄養素だと考えられています。しかし、妊娠しているかはすぐに分かる訳ではなく、また、つわりなどの症状で食事を摂るのが難しい場合もあります。
葉酸が不足するのを防ぐためにも妊娠前から摂取しておくのが大切です。
葉酸はどれくらい必要?
推奨葉酸摂取量は、ステージによって異なります。
厚生労働省の食事摂取基準によると、日本人女性の葉酸摂取推奨量は、1日あたり240µg、妊娠中期・後期は通常の2倍の480µg、妊活中・妊娠初期はさらに多く、食事から240㎍+サプリメント等から400㎍となっています。また、産後の授乳期もプラス100µgの葉酸の摂取が推奨されています。
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妊娠前~妊娠初期
食事摂取の推奨量240µg+サプリメントなどでの補給400µg
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妊娠中期・後期
食事摂取の推奨量240µg+サプリメントなどでの補給240µg
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授乳期
食事摂取の推奨量240µg+サプリメントなどでの補給100µg
葉酸を多く含む食品
ほうれん草

- 126µg
- およそ2株ほど
(60g)
いちご

- 90µg
- およそ大粒3粒
(100g)
アボカド

- 84µg
- およそ半分
(100g)
納豆

- 60µg
- およそ中1パック
(50g)
たまご

- 43µg
- およそ1個
(55g)
鶏レバー

- 650µg
- (55g*)
レバー類の過剰摂取には注意!
レバー類には葉酸以外にも、ビタミンAが非常に多く含まれています。ビタミンAは目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあり、必要な栄養素ですが、妊娠中にビタミンAを過剰摂取すると赤ちゃんの奇形発生リスクが高まります。
食べる際は1切れ程度までとし、過剰な摂取は抑えましょう。
野菜や肉類など、通常の食品から摂取する葉酸は、その食品の種類によって消化の過程が異なり、同時に摂取する食品によっても影響を受けるといわれています。そのため、摂取した通常の食品に含まれる葉酸は、カラダの中ですべて利用されるわけではありません。
食品だけでは摂取しにくい葉酸を
サプリメントで補いましょう
食品に含まれる葉酸はカラダのすべてに吸収される訳ではなく、また妊娠中は体調の変化で食事を摂るのが辛い時期もあります。また、仕事や育児など忙しい時には、栄養素を考えた食生活が難しいかと思います。サプリメントですと、お手軽に葉酸を摂取できます。また、必要な摂取量に応じて飲む量を調節できるのも便利です。
